葬儀施行証明書とは
葬儀施行証明書とは葬儀社が発行する葬儀を行ったという証明書です。
葬儀を担当した葬儀社が「葬儀を行いました」ということだけを証明する書類なので法的な効力は一切ありません。葬儀社によっては“葬儀証明書”・“葬儀執行証明書”と呼ばれることもあります。
亡くなったことの証明となる死亡診断書とは全く別の書類で、葬儀施行証明書は法的な効力もありませんので、亡くなった証明としての使い方はできません。
葬儀施行証明書の内容
葬儀施行証明書は法的効力を持たない葬儀社が独自に作成する書類ですので、特に決まった書式はありません。
葬儀施行証明書の一般的な内容
- 葬儀を行った日時
- 葬儀を行った場所
- 故人様のお名前
- 喪主様のお名前
- 「葬儀をしました」という一文
- 葬儀施行証明書の発行日
- 葬儀を行った葬儀社の住所
- 葬儀を行った葬儀社の名前
一般的には上記の内容を入れて作成し、葬儀社の印鑑を押印します。
葬儀施行証明書の利用目的
会社の忌引き休暇の申請
一般的に、会社に勤めている社員が親族の葬儀のために会社の忌引き休暇をとる場合、葬儀を行った証明を会社に提出する必要があります。
通常は返礼品に入っている会葬礼状等で良いのですが、家族葬で行った場合は「返礼品を準備しなかったから会葬礼状がない・・・」といったことが多くございます。
忌引き休暇の場合は、葬儀を行った日程がわからないといけませんので、死亡診断書等では証明できません。このようなときに葬儀社が発行する葬儀施行証明書が必要となります。
忌引き休暇とは
忌引き休暇とは、会社に勤めている社員の親族が亡くなったときに、社員が通夜や葬儀に出席するために取得する休暇のことをいいます。
ただし、忌引き休暇は労働基準法で具体的に定められていませんので、忌引き休暇の有無や内容は会社によって様々です。
忌引き休暇中の賃金
忌引き休暇の扱いは各会社の就業規則にとって異なり、下記の様なケースがあります。
- 通常出勤と同様に扱い賃金が支給される
- 通常出勤と同様に扱い賃金は支給しない
- 欠勤扱いとするが、有給休暇の取得を可能とする
なお、忌引き休暇の制度がない会社では、欠勤扱いとなるか有給休暇を取得するかとなります。
忌引き休暇中の日数
忌引き休暇の扱いは各会社の就業規則によって異なりますので、下記は目安の日数となります。
- 配偶者…10日間
- 父母…7日間
- 子…5日間
- 祖父母…3日間
- 兄弟姉妹…3日間
- おじおば…1日間
- 孫…1日間
なお、忌引き休暇は“通夜や葬儀に出席するため”の休暇なので、一般的に日曜祝祭日等の公休も日数に含まれます。
例えば、ゴールデンウィークの初日に兄弟が亡くなり、ゴールデンウィーク中に葬儀が終わった場合、忌引き休暇の取得期間が全て公休と重なり忌引きでの休暇はなくなります。
会社への弔慰金の申請
会社に勤めていた社員またはその家族が亡くなった場合、会社から弔慰金が支給されることがあります。
死亡診断書のコピーのみで良い会社も多いですが、「葬儀を行った日程がわかる会葬礼状等を添付・・・」といった場合もあります。会葬礼状の準備をしない家族葬を行った場合には、葬儀社が発行する葬儀施行証明書が必要になります。
弔慰金と死亡退職金
弔慰金と同じように社員が亡くなったときに支給されるお金に死亡退職金というものがあります。意味合いは下記の通りです。
- 弔慰金
故人の功労に報いる、故人を弔い遺族を慰めるという意味合いが強い。
- 死亡退職金
故人が勇退したときに受け取る予定だった退職金という意味合いが強い。
霊園の名義変更
霊園の名義変更を行うとき“誰が喪主を務めたのか”を確認するために、霊園から葬儀施行証明書の提出を求められることがあります。
主に兄弟姉妹の名義に変更するときに要求されるようです。
保険金の請求には使えません
亡くなられた方が生命保険等に入られていた場合には、保険金の請求を行います。このときに亡くなられた証明として死亡診断書またはそのコピーの提出を求められます。
葬儀施行証明書は、あくまで葬儀社が「葬儀を行いました」ということを証明する書類です。法的な効力は一切ありませんので、保険会社等に提出する亡くなられたことの証明には使用できません。これは銀行の解約手続き等でも同じことがいえます。
葬儀施行証明書を希望するお客様が増えています
家族葬の増加に伴い、会葬礼状を準備することが年々減ってきています。
会葬礼状は葬儀の証明として一般的に使用されてきたものなので、忌引き休暇等の申請時に会社から「会葬礼状を一部提出して・・・」と言われてることが多々あります。
家族葬で行い、会葬礼状を作成しなかったお客様は「会葬礼状がない・・・。どうしよう・・・。」と困ってしまうことが増えてきており、わざわざ会社に提出するために葬儀には使わない会葬礼状を注文しようとされるお客様もいらっしゃいます。
弊社では、あきらかに必要のない会葬礼状を数枚だけ注文されるお客様には、弊社からお声掛けをして会葬礼状の使用用途を確認し、葬儀施行証明書で十分な場合には無料の発行をお勧めしています。今後このようなケースはまだまだ増えていくと思われます。
弊社では葬儀施行証明書を無料で作成しております
「流山市の家族葬」「柏市の家族葬」「野田市の家族葬」を中心に行っている弊社では、弊社で葬儀を行ったお客様で葬儀施行証明書が必要な方には無料で発行をしております。
なお、提出先の会社等から、葬儀施行証明書に含める内容の指示があれば、できる限り対応させて頂きます。
以下の様な場合には葬儀施行証明書の発行はできません
- 弊社で葬儀を行っていない方からのご依頼
弊社で行った葬儀に対してのみ施行証明の発行が行えます。別の葬儀社で葬儀を行った方は、依頼した葬儀社にご相談して下さい。
- 実際の葬儀日程と異なった日程での作成依頼
日曜日に葬儀を行った場合等に「忌引き休暇がもらえない…。もったいない。」といった理由で、虚偽の日程で作成するよう依頼される方がいらっしゃいますが、弊社ではそのような依頼にはお答えできません。
- 故人名や喪主名を変更しての作成依頼
葬儀施行証明書のみ喪主を変えるといった作成・発行は行っておりません。
- 実際の内容と異なる表記が入る内容での依頼
どのような意図があるのかわかりませんが、虚偽の内容での発行は一切行っておりません。
このひとり言をつぶやいたスタッフ
西野隼央
専務取締役
所有資格:葬祭ディレクター/グリーフケア・アドバイザー/終活ライフケアプランナー
葬儀のわかりやすい資料をご用意しております
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資料をご覧になって頂いた後、不明な点等は事前相談をお勧めします。事前相談は皆様の不安を安心に変えることができます。